インターネットにおけるコミュニティは、全世界に開かれたオープンなものだという幻想があったが、実際にはそうでもないらしいということに気がついた。
小さなコミュニティにおける従属を固定化し、より強固なものにすることに有効なツールであるように思う。
人は、生きていく上で、あらゆる選択肢があり、自らの意志で選択をしているように見えるが、そうではないことも多い。
わたしが入力した検索ワードからネットのシステムが一定のアルゴリズムから導きだし提示されるキーワードの候補。あるいは「友だちかも」と表示される人々。
そんな便利な機能が、知らず知らずのうちにわたしの自由を奪っているのかもしれない。
また、ネットで見ることと、実際に経験することには大きな差異がある。
グーグルアースを使えば世界旅行はできるが、実際にその場に立ってみればその差は歴然としている。
ネットが便利なツールであることは否定しないが、実際に人と会うこと、その場に赴くことは、基本的な人間の営みとして必須なことなのだということを再認識した。