NHKスペシャル
私たちのこれから#子どもたちの未来
平成29年6月4日放送を観た。
ノーベル経済学賞を受賞した、ヘックマン博士の実験
「幼児教育の経済学」の著者
貧困の連鎖を断ち切るための試み
非認知能力を養う「ペリー就学前教育プログラム」
アメリカのマイノリティ低所得者の子どもを2グループに分け、1グループに以下のプログラムを実施。
3歳から4歳まで2年間にわたり、毎日2時間半の指導、週一回の家庭訪問
自ら課題を決定→計画→実行→復習→最初に戻る
このプログラムにより、やる気、忍耐力、協調性などの非認知能力が養われた。
その後、40年に渡り2グループを追跡調査、その後の人生への影響を確認した。
就学前教育プログラムを受けたグループ
月給2000ドル以上29%
持ち家率36%
就学前教育プログラムを受けなかったグループ
月給2000ドル以上7%
持ち家率13%
以上、番組の一部の内容の要約
非認知能力の差が後の人生に大きな影響があるとうすうす気づいてはいたが、実証実験が1960年代のアメリカですでに行われていたという事実に驚愕した。
ともすれば、IQなどの認知能力が注目されるが、数値化できない非認知能力が実は能力を発揮する上で重要であり、パフォーマンスに大きな影響が出ることが明らかになっている。
教育に対する投資は、適切に行えば若年層ほど投資効率が高いことが判っている。
番組の中でも指摘があったが、就学前教育プログラムにより非認知能力を養うことが、子どもの貧困問題を解決する鍵があるような気がする。