本棚に並んでいる蔵書を眺めると自分が過去何を考えていたのか、何に興味があったのかが時系列的に把握できる。
ネットの情報は、ある意味刹那的で流れ去ってしまうが、自腹を切ってでも得たかった情報の縮図が購入した書籍の背表紙に見える。
その中でも、繰り返し読みたい本はわずかではあるが確実に存在する。
過去、50年ほどで一番影響を受けた本は何なのかなぁ、と考えながら本棚を眺めた。
そのうちの1冊を披露しよう。
『ビーイング・デジタル』
ニコラス・ネグロポンテ著
株式会社アスキー刊
1995年11月1日初版発行
である。
著者は、MIT・メディアラボの創設者であり初代所長ニコラス・ネグロポンテ氏
ちなみに現在のMIT・メディアラボの所長(第4代目)は、日本人の伊藤穰一氏である。NHKの番組、TEDスーパープレゼンテーションのナビゲーターとして知っている人もいるだろう。
『ビーイング・デジタル』は出版された1995年は言うまでもなく、ウインドウズ95が出た年、インターネット元年とも言える年かもしれない。
コンピュータ関連の書籍は、数年で陳腐化することが多いが、この本の客観的な先見性は群を抜いている。
現在のコンピュータ、インターネットの状況を的確に予言している。
わたしにとっては、まさに驚くべき予言の書なのだ。