『未来の学校』テスト教育は限界か
トニー・ワグナー著
という本の書評が朝日新聞に載っていた。
要約だが、そこに書いてあることは実に興味深い。
わたしが最近考えていることともかなりの部分で合致するように思う。
わたし自身の頭の整理のために、書いておく。
◎未来に巣立ってゆく子どもたちに求められる能力、資質とは?
まず特徴的なのは、従来とは違い、専門的知識の有無は資質としては求められない。
インターネットをはじめとして、知識を得るためのコストが劇的に下がったため、たくさんの知識があるだけでは能力としては評価できないのだろう。
子どもたちにもっとも必要な3つの資質とは?
1.的を得た質問をする能力(問題発見能力)
2.相手の目を見て対等に議論できる能力(コミュニケーション能力)
3.他人と協調しながら仕事を成し遂げる能力(他人との協調性)
授業に求められる3つの要素とは?
1.暗記よりも常に学び続ける能力の養成
論理的に考え分析する能力
その結果を的確かつ巧みに文章あるいは口頭で表現する能力
2.学習の動機づけの養成
議論、プロジェクト、実習、論文執筆などへの参加
疑問や興味を掘り下げる機会を持つ
3.評価について
達成度の評価は、筆記試験ではなくパフォーマンスで評価すべき
ただし、パフォーマンス評価は現実問題としては困難
現在の学校教育制度が変わっていかなければならず、変わるべき方向性も示されてはいるが、実際にはなかなか難しい。
それは人の本当の才能を数値化し評価することが極めて困難だからである。
結局、結果を出すことでしか評価基準は存在しないのである。