現在の文明を作り上げたもの、それは『エネルギー』なのだと思う。
エネルギーこそが経済そのものなのだ。
産業革命は、石炭というエネルギーを蒸気機関という動力に利用するところから始まった。
内燃機関は、石油をというエネルギーを動力にしている。
電気もまた石炭、石油、天然ガス、原子力から作られる。
人力や植物の光合成とは比べものにならないエネルギーを人類が手に入れたことで生産性が飛躍的に高まり、大きな付加価値を作り出すことが可能になったのだ。
エネルギーが再生可能なものであれば何の問題もない。
問題なのは、現在利用しているエネルギーのほとんどが元をただせば、化石燃料であったり、最終処分のできない原子力であったりする点である。
私たちは、快適な生活を送るために、車を使い、エアコンの効いた部屋で仕事をし、外国から運ばれてきた食材を食べる。
農業もまた、化学肥料、ハウス栽培、植物工場などエネルギー無くしては成り立たない。
すべては有り余る低コストのエネルギーが作り出す生活である。
自給自足ができなくなった社会の行く末を案じるのは、年寄りの戯言だろうか?