ayuminokuni’s diary

人生をよりよく生きるために

つみき物語(その1)

「1万個のつみきを作ろう」というプロジェクトが動き始めたは10年ほど前だったか。

何かの公的な補助金を数十万円ほど受け、香川県のヒノキの間伐材で1万個のつみきを作った。

わたしが協力をしたのは、つみきに紙やすりをかけたくらいだが、作られたつみきは透明の衣装ケースで50ケースほどにもなった。

下の写真は、「1万個のつみきで遊ぼう!」という、つみきお披露目のイベント時の写真である。

小学校の体育館にブルーシートを敷いてみんなで遊んだ。

つみきというのはかなり地味なおもちゃである。

それまでの私の認識では、幼児が遊ぶ定番のアイテムではあるが、すぐに飽きてしまうというくらいの感覚だった。

実際に、1万個のつみきで遊んでみて、その認識は大きく変わった。

想像以上に楽しかったのだ。

自分の思い描いた造形が、少しずつ形になっていく過程は、創造の喜びとわくわく感に満たされた至福の時間だった。

創造と破壊を何度か繰り返すうちに、様々なノウハウや仲間との協力、連携が必要なことも理解できるようになる。

つみき遊びは予想上に、創造的で、奥の深い遊びなのだ。

何度か遊んでいるうちに、面白く、安全につみき遊びをするための条件が、3つあることに気づいた。


ひとつめは、つみきの数がなるべくたくさんあること。

作ろうとする形を実現するために、理想を言えば、数が無限にあり不足がないことが重要だ。

ふたつめは、すべてのつみきの形が同じであること。
つみきは、数こそが重要なので、形がいろいろあると数が無駄になる。
市販のつみきは、三角や半円など種類が多すぎるので、逆に創造性が損なわれるのではないかと思っている。

三つ目は、安全のため、ぶつかっても怪我をしない程度に小さく軽いこと。
実は、作った1万個のつみきのサイズは、直方体が3種類あり、ひとつの大きさは大きく、造形物が2メートルを超すような大作になると崩れた時に危険があった。
このことは、このプロジェクトの反省点のひとつだったと思っている。


実は、この3つの条件を満たすつみきが既に市販されていることを知ったのは後の事である。

【以下、明日のブログに続く】

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