ayuminokuni’s diary

人生をよりよく生きるために

付加価値

付加価値とは言うまでもなく労働者が働くことによって産みだされる価値の事である。

会社で働いていた頃、自分の働きがどの程度の経済的価値を産みだしているのかが気になっていた。

会社は分業で仕事をしている。
総務、企画、営業、製造、販売、などなど。

自分が給料分の仕事をしているのかどうかは判らない。

しかし、個人で何かしようとする場合は比較的簡単に付加価値を計算することができる。

時給を仮に1000円とすると、1時間の労働で原材料の価値を1000円以上増加させなければならない。
これは、製造業においてはかなりハードルが高い。

価値の高い付加価値を製造によって創出するためには、高いスキルや、高価な工作機械などによる加工が必要だからだ。

高いスキルを身につけるには、長期間の研鑚が必要だし、高価な工作機械は減価償却費を計算に入れなければならない。

このことは、100均の商品で考えてみると良く判る。

100均の商品1個の原材料費が50円として、加工することにより100円の価値のある商品を作るとする。

時給1000円を確保するには、商品を20個、1時間で作らなければならない。
100円×20個-50円×20個=1000円
つまり、3分で1個の商品を作らなければ時給1000円の加工の経費は確保できない。

これは、ロボットによる大規模な製造ラインか、賃金が劇的に安い国でなければ作ることは困難だ。

もはや人手で加工して何かを作るという方法は、経済合理性がないように思う。

ところが、金融業だったらどうだろう。
取扱い金額が10倍になっただけで、固定費は変わらず、利益は10倍になる。
このトリックこそが、製造業、産業の空洞化が起る原因だろう。

また、個人サービス業の場合は、ある意味プライスレス。
その価値はスキル次第、天と地ほどの違いがある。

経済合理性は万能ではないが、この価値観から逃れることはむずかしい。

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