ayuminokuni’s diary

人生をよりよく生きるために

フィクションとノンフィクション

フィクションとノンフィクションの違いとは、何だろう?

一般的には、フィクションは絵空事、想像の産物で、ノンフィクションは事実の描写という定義であるように思う。
しかし、ノンフィクションであっても筆者の主観というフィルターを通した描写でしかない。
人は、何かを認識する時、自分が理解できる形に事実を再構築し、取捨選択をして脳に記憶するからだ。
つまり、自分が経験したことでさえ、実際に起こった事と相違するということが起こり得る。
人は、自分が信じたいものを信じ、自分が記憶したいことを取捨選択して記憶するからだ。
記憶、人のメモリーは、それほど脆弱であやふやなものなのだろう。

一方、科学や物理は、現象、事実の積み重ねの上に論理を組み立てる。
多くの人が再検証し、再現可能な現象を前提に、更なる検証を行い、事実を認定する。
フィクションである可能性は排除される。

つまり、世の中で起こっている人の営みの多くは、フィクションである可能性が高い。
政治も、思想も、宗教も、哲学も、更に言えばお金も、ある意味でフィクションなのだろう。
だからといって、それらの価値が毀損されることはない。

しかし、何がフィクションで、何がノンフィクションなのかは、常に意識する必要があるように思う。

 

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