24年前のことだったと思う。
「そうだ、ハワイに行こう」と思い立った。
円高が続き、円ドルの為替レートは100円に近付いていた。
気の置けない友人を4人集め、観光ガイドブックを何冊か読んだ。
ハワイには幾つかの島があるが、一般的に人気のあるオワフ島よりマウイ島が魅力的な島であることが判り、マウイ島の同じコンドミニアムに連泊することにした。
大胆にも、旅行会社のパックツアーではなく個人旅行を企画しようと考えた。
日程は1週間で、往復の飛行機は格安の大韓航空にした。
宿泊は、少しリッチにカアナパリのコンドミニアム、2ベッドルーム、リビングダイニング、テラス付きのウォータフロント。
ファックスでお目当てのコンドミニアムに直接予約をした。
オプショナルツアーは、現地調達することにして、滞在中の移動は7人乗りのミニバンをレンタルした。
うろ覚えだが、円高もあって飛行機代、宿泊、レンタカー、費用の総額は、ひとり当たり12万円くらいだったと思う。
1週間のツアーしては格安だった。
1日目は、ラハイナのショッピングセンターで食料の買い込みと近所の散策、オプショナルツアーの計画を立てた。
2日目は、車でハナへのロングドライブ。
聖なる7つの滝、リンドバーグの墓、ホテル・ハナ・マウイを訪れた。
3日目は、マウイ島沖合のクロワッサン形の島、モロキニ島でのシュノーケリング・ダイブ。
4日目は、3000メートルのハレアカラ火山山頂から日の出を眺めた後、山頂からダウンヒルバイク、自転車で山頂から海辺まで一気に坂を下った。
5日目は、ハレアカラ火山の噴火口内をハイキング。かつて、ハレアカラ火山の噴火口内は、スターウォーズのロケが行われた場所である。
6日目は、ハイキングとお土産の買い出し。
30代で若かったこともあり、今、考えてもこれ以上はないというぐらいにスケジュールを詰め込んだ旅だった。
今でも鮮明に覚えている。
その後、外国旅行には何度か行ったが、これほど刺激的な旅はなかった。
観光であれ、留学であれ、なるべく若いときに海外旅行を体験することはいいことだと思う。
自分の価値観とは違う日常が世界中で繰り広げられていることが実感として理解できた。
夢のような1週間だった。