ayuminokuni’s diary

人生をよりよく生きるために

正義は普遍的な価値か?

正義が普遍的、絶対的な価値だったら、世界はもっと平和になっただろう。

正義の味方があらわれて、悪者を懲らしめ、一件落着。
しかし、世の中は、それほど単純な構図では動いていない。

多くの戦争は「正義のため」という大義名分で始まる。
正義と正義の対立で戦争が起こるのだ。
主観的な正義は、個人の数だけ存在する。

厄介なのは、正義という価値観が多くの人にとって、主観的に唯一無二だと思わせる力があることだ。

人は年齢を重ねることによって多くの知見を得るが、知識よりも体験した事により強く影響を受ける。
知識は理性的な論理だが、体験は情念だからだろう。

体験は、体験した人だけのものだ。
だから、人は、自分の体験を疑うことがない。
自分の中でストーリーを構築し確信を深めていくのだ。

人は、信じたいものを信じる。
それこそが個人のアイデンティティだ。

社会秩序に反しない限り、個人のアイデンティティは常に尊重されなければならない。

しかし、集団、国家になると話は違ってくる。集団は、権力を持ち、正義という大義名分で、自己の正当性を主張することによって求心力を維持しようとするからだ。

正義は常に対立の中にある。
それは、何かを信じるエネルギーこそが正義の本質だから、なのだろう。

あなたが信じている何かが、正しいのかどうかの検証は常に必要だと思う。

 

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