人は自分の価値観でしか生きられない。
それは、それまで自分が生きてきた経験則に基づいて行動しているからだろう。
世界が激変している現代社会においては、その人が生きてきた過程で経験したことが
年代によって異なっている。
戦争を経験した世代。
戦後の食糧難を経験した世代。
高度経済成長を経験した世代。
バブル経済を経験した世代。
その後の失われた20年を経験した世代。
どの年齢で、どんな経験をしたかによって、その経験はトラウマとなり後々の人生に大きな影響を与えるだろう。
良きにつけ悪しきにつけ経験してしまったことは取り返しがつかない。
同時に同じ経験をしても、感じ方は個人で異なる。
経験はいつもその人だけのものだ。
知識は論理だが、経験は理屈ではない。
その結果、個性が生まれ、個人の自我が確立されるのだろう。
いずれにしても、他人の価値観は尊重しなければならない。
しかし、現代ほど価値観が多様な世界は有史以来初めてだろう。
インターネットによって様々な価値観が交錯している。
価値観は、普遍的なものとして何かに収束していくのか?
あるいは、さらに多様化が進んで混沌となるのか?
予断を許さない。