ayuminokuni’s diary

人生をよりよく生きるために

権力と富

人は、権力と富を求める。
その理由は、権力と富を持っている方が生存に有利だからだ。
人間の権力と富に対する欲望には際限がない。
権力と富は、食料などと違って集中すればするほど、大きな力を発揮するからだ。

権力と富が集中しすぎると社会全体のバランスが崩れる。
アメリカ大統領が三選を禁止しているのは有名な話だ。
人類の英知は、個人の権力と富に対する欲望をどこかで押さえ込むような決まりを作り、バランスを保っているのだろう。
民主主義国家においては、権力者は選挙で選出される。少なくとも一定期間に選挙という洗礼を受けるのだ。

では、富はどうだろうか。
トマ・ピケティは、著書『21世紀の資本』で、r>g、つまり資本収益率(r)は経済成長率(g)よりも大きいことを証明した。
つまり、資本を投下することで得られるリターンの増加率は、労働者の賃金上昇率より大きいのである。
このことは、貧富の差は常に拡大し続けることを示唆している。
累進課税社会保険生活保護の制度によって格差の是正が図られているが、根本的な解決には至っていない。

衣食住、人が生きていくのに必要にして充分なお金はどれ程だろうか。

多分、持っているお金が減ってゆくことへの恐怖が、必要以上にお金を溜め込みたいという欲望を掻き立てるのだろう。

年金や生活保護の様に、定期的に一定金額が給付されれば貯蓄という強迫観念から人は解放されるのではないだろうか。
それは、ベーシックインカムという制度である。
財源は税金なので、増税は必要になるが、ベーシックインカムは、お金の持つ意味を根底から覆す様な制度ではないかと思っている。
ベーシックインカムによって、お金を稼ぐ事は、目的ではなく、手段になるからである。
最低限の生活が保証されれば、必要以上にお金を稼ぐ事も、貯蓄も必要がなくなる。
働くことの目的が損得という価値観ではなく、自己実現になってゆくだろう。

結局、権力も富も、何かを実現するための手段であり、目的ではないのだろう。

 

実現する何か、それは「幸せ」しかない。

 

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